「兵庫経協」2023夏号

いた製品を買うことで森林保全を間接的に応援で きます。その他、植物由来インキの使用や衛生面 を意識した抗菌ニスの推進、廃液を出さない完全 無処理プレートの使用、省エネルギーに配慮した 最新鋭のLED-UV印刷機の導入、工場屋上には太 陽光発電設備を設置しCO2削減に貢献しています。 また、従業員が安心安全で生き生きと働くため には職場環境の整備が欠かせません。生産性の向 上、長時間労働の削減、ワークライフバランスの 取り組みを加速させていくために、全社業務統合 システムをオリジナルで構築し2020年より運用を 開始しました。ペーパーレス化、業務効率化、情 報共有化など、ミス・ロス・ストレスを減らし、 働きがいの有る職場づくりを進めています。 ゴム靴箱の製造からはじまり、今では多種多様 で幅広い紙の箱を製造しています。 設計からデザイン、印刷、紙器加工、検査まで 社内一貫生産体制を構築し、多様なご依頼に対応 しています。 加古川市にある中央工場は紙器業界トップクラ スの次世代型クリーン工場として、ハード面での 衛生管理体制に加えISO9001に準拠した品質管理 体制と最新鋭の設備・機器を備え、一定品質・安 定継続供給体制を確立しています。 企業は「環境適応業である」と言われる通り、 世の中の変化とともに変わっていかなければなり ません。同時に世の中が変わっても創業の精神や、 意思決定の物差しとしていることなど、変えては ならないもの もあります。 創業以来、 決して順風満 帆に来られた 訳ではありま せん。それら の経験から学 んだこと、教訓とすべきこと、そして我が社の存 在意義や価値は何なのかを改めて見つめ直し、新 たにスタートしていくために、創業100年の今年、 経営理念を改訂し社訓を制定しました。樹木は 根っこがなくなれば枯れてしまいます。同じよう に会社も、目に見えないけれども根っことなる理 念や価値観を明確にし、それらを働く人達と共有 していくことが最も大切なことであると考え、社 内で過去の事例を交えながら説明をし、朝礼や会 議の場で唱和を行っています。 会社経営はゴールのない駅伝競走、どんなこと があっても潰してはならないし、存続し発展しな ければなりません。大正~昭和~平成~令和とバ トンをつないでくれた創業者、二代目、三代目 (髙田弘士:現代表取締役会長、兵庫県経営者協 会元副会長)に心からの感謝と敬意を表しつつ、 同じ時代を共に生き、共に働く社員の皆さんと一 緒に、箱作りのプロフェッショナルとして、お客 様から、そして地域社会から愛される会社を目指 し、これからも愛のこもった箱をお届けしてまい ります。 Q4. 最後に今後の展望についてお伺いします。 LED-UV印刷機 Look at the 企業 8 兵庫経協 2023年夏号

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