「兵庫経協」2023春号

求指標は賃金引上げのモメンタムが始まった2014年以降の賃金引き上げ結果と比べても大きく乖離してい ます。建設的な賃金交渉を目指す観点から、企業労使の賃金交渉では自社の状況を労使で充分共有しなが ら最適な対応を見出されるよう期待されます。 3.経営側の基本姿勢 わが国経済は、需要の拡大を伴わない資源エネルギー価格の高騰などによるコストプッシュ型の物価上 昇に直面しており、働き手の生活や企業収益の影響が懸念されます。 こうした状況であっても、働き手との価値協創による成長とその適切な分配としての「人への投資」を 通じて賃金引上げの機運をさらに醸成し、そのモメンタムの維持・強化を図り、「構造的な賃金引上げ」や 「分厚い中間層の形成」につなげることが望まれる。こうした「社会性の視座」に立ち、デフレからの脱却 を「人への投資」を一層重視した企業行動への転換に向けた絶好の機会と認識し、サステナブルな資本主 義の実践に強い決意を持って取り組んでまいります。 第33回兵庫県労使懇談会の会場(P.5参照) 4 兵庫経協2023年春号

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