上の写真は、2021年に国の重要文化財に指定さ れた西脇市立西脇小学校の木造校舎です。2013年 には老朽化に対する耐震性の懸念から、市は取り 壊して建て替える方針でしたが、保存を求める多 くの声が挙がり、再検討された結果、保存改修さ れることになりました。歴史的建造物としての文 化的な価値も損なわないように配慮しながら、構 造補強、防火防災設備、温熱環境整備、騒音対策、 エレベータ―新設、金属瓦の屋根など、最新の技 術で改修され、古くて新しい木造校舎に生まれ変 わっています。 同校の卒業生の中には各界で活躍されている方 が数多くいらっしゃいます。例えば、グラフィッ クデザイナーとして注目され、現在は画家として 活躍中の横尾忠則氏。日本経済団体連合会会長の 十倉雅和氏、弟で東京大学特別栄誉教授物理学者 の十倉好紀氏。兵庫3区で5期当選の衆議院議員藤 井比早之氏。IADR(国際歯科研究学会)会長・大 阪大学歯学部歯科生体材料学講座教授今里聡氏。 今里氏は、歯科材料に関する研究をされており、 抗菌効果のある、歯と詰め物を接着する材料「メ ガボンドFA」を開発されています。実は私も同校 出身。西脇の地で約30年、歯科診療を続けてきま した。「メガボンドFA」をはじめ、近年、材料が進 化し、そのお陰で金属を使わずに歯を作る割合が 大きくなっており、今まで抱えてきた私のストレ スが減ってきています。金属は、強度の面では優 れているのですが、見た目が良くないと感じてい ました。接着材料や金属に代わる歯の色をした材 料(プラスチック、ジルコニア、セラミック)の性 能向上により、美しく耐久性のある歯を入れられ るようになってきています。 西脇小学校木造校舎も治療する歯も、元の姿を 良好に維持しながらより良く使い続けることがで きています。技術の進歩に感謝しながら精進する 日々です。 【歯の健康シリーズ】 T O P I C S 兵庫県歯科医師会 地域保健委員会委員 村上 昌央 重要文化財と歯科治療 14 兵庫経協2025年新年号
RkJQdWJsaXNoZXIy NDU4ODgz